3/03/2013

ライオンキング・オーディション

忘れないうちに書いておこう。
本日、ブロードウェイキャスト及びツアーキャストとしての「シンバ」/「ナラ」役オーディションに行ってきました。
今回のは、オープンコールといって誰でもwelcomeなもの。
ちゅーことで、将来的にミュージカルも視野に入れてる俺にとっては、行くっきゃないやつでした。
正直まだまだ、気持ち的に獲れる!!という心の準備はできていなかったんだけど、絶対に行くべきだと思ったから行ってみた。次いつL.A.開催が行われるか分からないしね。

朝9:30から登録開始だったんだけど、どれくらいの人集まるのか未知数だったからとりあえず早めに行った。
そしたら、思ってたほど人集まってなかった。全体で100人ほどだと思う。雰囲気も張り詰めてるわけじゃなく、結構リラックスした感じ(これはアメリカ特有かもだが)。
大々的には告知してなかったっぽい。
俺はしれーっとオーディション雑誌に載ってたので知り、友人から車のラジオで聞いたという話をもらったのみ。オープンコールと言いながらも知ってる人だけって感じなのかも。

役者の割合をいうと、黒人9割・白人1割・アジア人3人…(内女性2名・男性俺1名w)。
ブロードウェイで見た時にも思ったことだけど、ライオンキングが黒人役者に果たしてる役割って、「ラストサムライ」や「硫黄島の手紙」が日本人役者に対して果たしたものと同じような感じなんだろうなと思った。

9:30ぴったりから登録始まった。
アメリカだし時間とかラフなんだろうなと思ってたけど、さすが一流作品。そういうとこしっかりしてるわ。順番の整理の仕方もちゃんとしてる。
今まで色々オーディション受けてきたけど、時間とか諸々いつも適当だった。
どんなオーディションでもそういうわけじゃないことを実感。
こっちとしても、こういう面から作品の姿勢をこれからも判断していきたいと思う。

ミュージカルのオーディション受けたことあるけど、本格的なのはこれが初めて。
普段の映画とか舞台のオーディションみたいのと流れとかどう違うのか分からなかった。
ダンスもあると思ってたけど一次審査は、歌のみ。
課題は、シンプルなR&B曲を持ってこいと。
楽譜持ってきて、16バーを伴奏してもらって歌う。

部屋の中からバンバン、パワフルな声が聞こえてくる…
皆すごい汗

このオーディションを行くと決めた時は、「とにかく行くことが大事、行くことが大事。ネタ作りネタ作り」と自分に言い聞かせてなんとか腰を持ち上げてた(ここらへんが本当まだまだ素人で情けない)。
でも、本番までの間に自分の中で気持ち上げて、精神面ではなんとか「一次審査は突破できる!」という強い自信を持って臨める姿勢にまでもっていった。

それでも、実際他の人たちの歌声聞くとまじびびる。。
普段オーディション受ける時は、基本的に他の役者さんのことなんか気にしない。つーか、ぶっちゃけどうでもいい。
結果として、自分が役をとれば他の役者さんを蹴落としたことになるし、自分が役とれなければ他の役者さんに負けたという事実にはなるけど、そういう捉え方はしない。
要は、自分に勝てるかどうかだと俺は思ってる。

この考え方は、野球・大学受験・就職活動を通じて学んだ。
野球で言えば、チームの勝敗はつくが、結局自分が自信を持って集中することが良いプレーと結果に繋がるのである。
受験・就活ではどうしても人からの話や噂、倍率とかが気になりがちだけど、そんなの関係ない。自信を持って自分らしさをいかに出せるかが勝負だと思う。

最近、映画や舞台のオーディションでは自信を持って挑むことができてるから、納得できる演技ができてる。多分、結果が出るのもあとは時間とタイミングの問題だと思ってる。

「己に克つ」

これがポイントだ。

なのに、今回のオーディションでは周りに惑わされた、情けない。
つまり、これは自分に自信がない表れである。
周りの歌声聞こえないように、i phoneで大音量で伴奏を聞いてシャットアウトする。

そして、自分の番。
部屋入って挨拶して…もう流れが分からないから自分の空間、リズムが作れない。ペースに巻き込まれるだけ。
で、落ち着かないままお歌開始。

………頭真っ白になり、歌詞も、歌の中で作ったストーリーも、抑揚も、リズムも、全てどっかへ吹っ飛んだ。
英語じゃない英語でとにかく音程を外さないことでいっぱいいっぱい。
即行、キャスティング側から「はい、お疲れー」のお言葉。
必死の笑顔で「サンキュー」を言う俺。

はい、終了。。。

これまで受けたオーディションの中で一番最悪。

いつもは、緊張感をあえて自分で作ってアドレナリン出して、自分のイメージを超越したパフォーマンスをできるようにする。100%+20%=120%の力を発揮できるよう挑む。それを常に期待し、どういう未知の自分に会えるかが楽しみなのだ。
今回もその意識でいくつもりだった。
声のポテンシャルを発揮できれば勝負になると思ってた。

だが実際は、自分のイメージを超越するどころか、自分のイメージしたレベルへすらもっていけなかった。実力の5%も発揮できなかった。
完全なる実力不足。準備不足。精神面の弱さの露呈。
てか、自分で言うのもなんだが、精神面は強いほうだ。こんなことになるなんて思ってもいなかった。テンパッた。。

せわしない俺は、オーディション終わって会場を後にしてから情緒不安定になった爆
初めは、自分にイラつきキレて歩きながら自分で顔面を何度も引っ叩き、その内次第に早歩きになり、いつの間にか泣きながら走ってた。そこで冷静に「あっ、俺本気だったんだ」と実感。
悔しかった。それから、「悔しい、悔しい」と叫び、「遠い、遠い」と吠え、しばらくしたら「まーしょがねーじゃないか」と笑ってた。
起伏の激しいせわしないやつである。

まー、まだまだレベルが低いことを認めてしまう上で言うが、とりあえず今回は歌手のオーディションだった。それにその中でも世界トップのライオンキングのオーディション。勇気を持って自分に本気で自信を持って逃げずに挑んだだけでもよくやったと言ってやろうではないか…
とにかく素晴らしい経験だった。これこそネタだ笑

でも、ここが自分の勝負場所であることは心に留めておく。


今回のオーディションで学んだことのまとめ

・ミュージカルオーディションの流れを理解した

・常に自分の実力をちゃんと発揮できる力を備えつけること

・いつ何があるか分からないんだから、いつでも挑めるように準備しておくこと。じゃなきゃ一生自分の番は回ってこない。

・自信は常に持っててよい。

・今回は想像する範疇内で起こりうる最悪の結果となってしまったが、実際それを経験してみると、受ける前に想像してたよりも気持ち的に大して最悪ではないことが分かった。何事もそうなんだと思う。見えない不安に対する恐怖感が減った。

・一流はきちんとしてる

・そして、道のりはまだまだ長い

・まずは今の学校で一番の努力家になろう。一番良い(あいまいだが)演者になろう。

・嬉しいのは、今回の結果が自分の中でマイナスな方向へいってないこと。俺はやはり強い。つーか、ほんと根がけろっとしてる。

これからも突き進んでいこう。

P.S.最近、漫画バガボンドを読み始めて、かなり力をもらってるw

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